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神経・運動器疾患総論
変形性関節症とは (osteoarthritis:OA)
関節軟骨、関節構成体の退行性変化と、
それに続発する軟骨・骨の破壊および増殖性変化の結果起こる
疾患である
概念
関節軟部の退行変性を基盤として発生する関節障害
(つまり小児はOAではない)
原因となる閃光疾患の有無により
一次性と二次性(続発性)に分けられる
発生要因
二次性の多くは関節内骨折、
(臼蓋)形成不全、先天性脱臼、靭帯弛緩に続発する
ホルモンも関与する、体重、遺伝なども関係する
主要病変
関節軟骨の摩耗による、崩壊、消失
(崩壊、消失はかなり末期)
関節周辺の増殖性骨変化(骨棘形成)
軟骨下骨の骨硬化(X-pで白く写る)
破壊
嚢胞、肉芽の形成(水のような袋)
※OAとRAの違い
OA:摩耗による骨変形、骨棘形成、関節裂隙の狭小化は
体重がのるところ(内側か外側)にみられる
RA:骨破壊が起こる、骨棘などは出てこない、
骨萎縮(bone atrophy)が起こる、
関節裂隙の狭小化は内外側均等にすりへる
症状
関節痛:
初期には運動後痛、休息で消える。
その後運動開始時痛、運動時痛、休息時痛へと進行、
正座が出来ない、階段がきついなど(特に下りがきつい)
※疼痛:本来軟骨には神経の分布がないことから
疼痛の発現起点は次の四つが考えられる
(1)骨内:
罹患関節の骨端における静脈のうっ血
(2)滑膜・関節包:
滑膜そのものはあまり痛みを感じないが、
滑膜の炎症により関節包に
異常な緊張が加わったり変形・突出した骨・軟骨表面と滑膜が擦れると激しい疼痛を訴える
(3)関節周囲の靭帯・腱:
アライメント不良による異常緊張が原因の痛み
(4)筋:
痛みに対する反応性筋緊張が起こり疼痛の原因になる
関節可動域制限:初期(反応性の筋緊張)
⇒関節包の肥厚・線維化・軟部組織拘縮⇒関節変形
好発部位:
1.膝関節 2.股関節 3.肘関節 他肩関節、手指関節
膝関節:
一次性のものが多い。
女性の内反変形(O脚)が多く、
階段昇降、正座が困難になる。
関節水腫の合併も多い
(膝の水を抜くのはしっかりと炎症を抑えれば
癖にならない。炎症が続く限り繰り返す)
股関節:
二次性
先天股脱、臼蓋形成不全に続発,ペルテス病などが
多く、跛行、疼痛、可動域制限
(あぐらの姿勢がきつい)がみられる。
パトリックテストを施行し、左右差を見る。
またSLRも見る
※パトリックテスト
患者を仰臥位とし、一方のかかとを
他方の伸展した下肢の上にのせる。
次に、屈曲させた方の下肢の膝を外下方に圧迫する。
正常では大腿外側がベッドにつくまで外転できる。
股関節疾患では、疼痛のための外転が不十分となる。
ラセーグ徴候は股関節疾患、
坐骨神経でともに陽性になるが、
パトリック徴候は股関節疾患のみ陽性となるので、
両者を区別できる。
肘関節:
男性に多く(よく見られる)、労働、スポーツが関与することが多い。尺骨神経麻痺を伴う(
遅発性尺骨神経麻痺)⇒尺骨神経前方移行術
外反肘を伴う
肩関節:
一次性、女性に多い。
一般的にいう五十肩(腱板炎)とは異なる
手指関節:
腫れて赤くなり、伸展不全を起こす。治療は難しい
DIP関節 Heberden結節(へバーデン結節)
PIP関節 Buchard結節(ブシャール結節)
⇒リウマチとかぶるが骨棘を形成するので鑑別出来る
検査所見
関節裂隙の狭小化、骨棘、反応性骨硬化像、
嚢胞像、骨破壊など
関節液:液量増加(関節液貯留)、
粘稠性軽度低下、細胞・蛋白の軽度増加
治療
免荷:
安静、杖、装具(足底板、補高装具、サポータ、バンド)
体重調節
理学療法:
温熱、徒手矯正、可動域訓練、
筋力強化(四頭筋、内転筋)、温熱、電気治療
薬物治療:
局所吸収性または経口NSAIDs投与。
ステロイド製剤
(ステロイドはあまりよくないとされるが炎症を抑えるには有効)
ヒアルロン酸製剤の関節内注射
手術 骨切り術
膝関節(高位脛骨骨切り術:HTO)
股関節(寛骨臼回転骨切り術:RAO)
Chiari骨盤骨切り術
大腿骨骨頭回転骨切り術
大腿骨頸部外反骨切り術
関節固定術:足関節、手指関節(母指のCM関節)に
よく適応される
人工関節 :THA、TKAは一般的だが適応に注意する
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関節軟骨、関節構成体の退行性変化と、
それに続発する軟骨・骨の破壊および増殖性変化の結果起こる
疾患である
概念
関節軟部の退行変性を基盤として発生する関節障害
(つまり小児はOAではない)
原因となる閃光疾患の有無により
一次性と二次性(続発性)に分けられる
発生要因
二次性の多くは関節内骨折、
(臼蓋)形成不全、先天性脱臼、靭帯弛緩に続発する
ホルモンも関与する、体重、遺伝なども関係する
主要病変
関節軟骨の摩耗による、崩壊、消失
(崩壊、消失はかなり末期)
関節周辺の増殖性骨変化(骨棘形成)
軟骨下骨の骨硬化(X-pで白く写る)
破壊
嚢胞、肉芽の形成(水のような袋)
※OAとRAの違い
OA:摩耗による骨変形、骨棘形成、関節裂隙の狭小化は
体重がのるところ(内側か外側)にみられる
RA:骨破壊が起こる、骨棘などは出てこない、
骨萎縮(bone atrophy)が起こる、
関節裂隙の狭小化は内外側均等にすりへる
症状
関節痛:
初期には運動後痛、休息で消える。
その後運動開始時痛、運動時痛、休息時痛へと進行、
正座が出来ない、階段がきついなど(特に下りがきつい)
※疼痛:本来軟骨には神経の分布がないことから
疼痛の発現起点は次の四つが考えられる
(1)骨内:
罹患関節の骨端における静脈のうっ血
(2)滑膜・関節包:
滑膜そのものはあまり痛みを感じないが、
滑膜の炎症により関節包に
異常な緊張が加わったり変形・突出した骨・軟骨表面と滑膜が擦れると激しい疼痛を訴える
(3)関節周囲の靭帯・腱:
アライメント不良による異常緊張が原因の痛み
(4)筋:
痛みに対する反応性筋緊張が起こり疼痛の原因になる
関節可動域制限:初期(反応性の筋緊張)
⇒関節包の肥厚・線維化・軟部組織拘縮⇒関節変形
好発部位:
1.膝関節 2.股関節 3.肘関節 他肩関節、手指関節
膝関節:
一次性のものが多い。
女性の内反変形(O脚)が多く、
階段昇降、正座が困難になる。
関節水腫の合併も多い
(膝の水を抜くのはしっかりと炎症を抑えれば
癖にならない。炎症が続く限り繰り返す)
股関節:
二次性
先天股脱、臼蓋形成不全に続発,ペルテス病などが
多く、跛行、疼痛、可動域制限
(あぐらの姿勢がきつい)がみられる。
パトリックテストを施行し、左右差を見る。
またSLRも見る
※パトリックテスト
患者を仰臥位とし、一方のかかとを
他方の伸展した下肢の上にのせる。
次に、屈曲させた方の下肢の膝を外下方に圧迫する。
正常では大腿外側がベッドにつくまで外転できる。
股関節疾患では、疼痛のための外転が不十分となる。
ラセーグ徴候は股関節疾患、
坐骨神経でともに陽性になるが、
パトリック徴候は股関節疾患のみ陽性となるので、
両者を区別できる。
肘関節:
男性に多く(よく見られる)、労働、スポーツが関与することが多い。尺骨神経麻痺を伴う(
遅発性尺骨神経麻痺)⇒尺骨神経前方移行術
外反肘を伴う
肩関節:
一次性、女性に多い。
一般的にいう五十肩(腱板炎)とは異なる
手指関節:
腫れて赤くなり、伸展不全を起こす。治療は難しい
DIP関節 Heberden結節(へバーデン結節)
PIP関節 Buchard結節(ブシャール結節)
⇒リウマチとかぶるが骨棘を形成するので鑑別出来る
検査所見
関節裂隙の狭小化、骨棘、反応性骨硬化像、
嚢胞像、骨破壊など
関節液:液量増加(関節液貯留)、
粘稠性軽度低下、細胞・蛋白の軽度増加
治療
免荷:
安静、杖、装具(足底板、補高装具、サポータ、バンド)
体重調節
理学療法:
温熱、徒手矯正、可動域訓練、
筋力強化(四頭筋、内転筋)、温熱、電気治療
薬物治療:
局所吸収性または経口NSAIDs投与。
ステロイド製剤
(ステロイドはあまりよくないとされるが炎症を抑えるには有効)
ヒアルロン酸製剤の関節内注射
手術 骨切り術
膝関節(高位脛骨骨切り術:HTO)
股関節(寛骨臼回転骨切り術:RAO)
Chiari骨盤骨切り術
大腿骨骨頭回転骨切り術
大腿骨頸部外反骨切り術
関節固定術:足関節、手指関節(母指のCM関節)に
よく適応される
人工関節 :THA、TKAは一般的だが適応に注意する
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